【2冊目 星の子】
今日紹介する本は、著者:今村夏子さんの「星の子」という作品です。
野間文芸新人賞を受賞し、芥川賞や本屋大賞の候補にもなった作品です。
昨年の10月には映画化もされてましたね。(主演:芦田愛菜さん)
話を簡単にまとめると、病弱な娘(ちひろ)を何とかしたい一心から、あやしい宗教的なものに両親がのめりこんでいく様子を娘の視点から描いた作品です。
皆さん小説買うときどうやって選んでます?
私、映画化とかドラマ化って言葉にすぐ釣られるんですよね~w。あと○○賞受賞とか
今回もそういった経緯で買っちゃいました!
始めて読む作者の方で長編小説らしいのですが、全220ページほどであっという間に読み終わりました。
子供視点での作品って読みやすいですよね。考えが単純だからと言うよりは、私もそんな風に思うだろうなとか、共感がしやすいからでしょうかね?
私はミステリー小説を好んで読みますが、そのようなジャンルとはまた違った楽しみ方がありました!
国語の授業では情景描写に注意しろなんて言われたことがありますが、「星の子」ではそれが少なく、淡々と進んでいく感じ?
なんだか緊張感がありました。
そろそろ内容に入っていきましょうw。
宗教家と一般社会の狭間の中で、ちひろの心の在り方を描いており、「宗教」という要素がこの作品を面白くしていました。
全体としてハッピーな物語ではなかったですね。むしろ頑張っている(信じている)のに報われない様子が描かれていました。
つらいですよね、ホントに…ちひろも何度か泣いていましたし。
ただ、親が宗教家であってもちひろの学校での生活は普通にお喋りしたり、恋バナしたりで意外にも周りが受け止めているんだと思いました。
少しホッとしました。学校ではうまくやっているんだーって。
「宗教」ってやっぱり悪いイメージがあります?私はありますw。高い壺とか売られそうでwww。ここにも「金星のめぐみ」なんていうあやしい水が登場し、それがきっかけで宗教にのめりこんだわけですが。
結局はどれだけ信じられるかということですよね。この水のおかげで治らなかった病気が治ったら私だって心が揺らぐかもしれません。この作品を通して「信じる」ということを考えさせられました。
皆さんは信じている人はいますか?
私は…よく分かりませんw。信じていることはありますよ。この前紹介した「睡眠は最強の解決策である」とか、データに基づいていて信頼に値します。でも「人」となるとまた違った要素が必要になりそうですね。
全体を通してですが、学校でも普通に生活しており殺伐とした空気や人間関係もなく、穏やかな気持ちで読んでられます。私はこういう方が好きかな。The 修羅場みたいのよりはw。
読んでいてもやはりどこかで葛藤はあります。やっぱり「宗教」は一般社会では受け入れられないんだろうなと思わせられました。
最期はっきりとはしませんが、ちひろは考え抜いた末にどちらを選ぶのか、想像しながら読んでみてください。
個人的にラストシーンは好きですね。見ている場所がすれ違っていくのに、だんだんと距離は縮まっていく様子が。
最後に、こういった本の感想をあまり書いたことがないので、すごく難しかったです。もっと皆が読んでみたくなるように書く練習を続けていきます!
それではまた(^o^)ノ < おやすみー
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